高校2年の夏、高校留学のあるプログラムを使ってスイスの小さな村にホームステイすることになりました。自分の意思でしたが、スイスの土地を踏んだ瞬間怖さと期待でごちゃごちゃした気持ちになったのを今でも覚えています。
海外に長く住むのはもちろん初のことで、それにドイツ語なんて「こんにちは」と「ありがとう」くらいしか言えない状態でのスタート。つらかったことももちろんたくさんありました。それでも帰国してから4年後の今、またこうしてスイスにいれることにまずは大きな感謝をしたいです。
つらくてつらくて日本に帰りたくて1日中泣いた日もありました。
ホストママと泣きながら話した日もありました。自転車で家の横の牧場を横切り出来るところまで逃げたいと思ったこともありました。
それでも、それだからこそ、小さなうれしさが発見できるようになり、日本での生活の豊かさ、友達や家族の大切さ、言葉が通じることのすばらしさなど、絶対に日本にいては気付なかったことに気づかされました。
言葉の壁を越えて得た友情、人の優しさ、異文化を肌で触れる大切さ、そして異文化共生の重要さ・・・これらを得たスイスの10ヶ月の生活は私の人生の転換期であり、大きなかけがえのないものを与えてくれました。
私が今大学で勉強していることや夢は、この異文化体験がなければきっと通らなかった道だし考えもしなかったことかもしれないと思います。それほど私にとってこの国は大きな意味を持つ国で、だからこそ大学で留学が出来ると聞いたときに真っ先に「この国に戻りたい」、と思いました。いろいろな偶然からいまのわたしはいるのでは、と感じます。
私の人生の方向を定めてくれたスイス。スイスのかけがえのない友達達そしてホストファミリーを含め関わってくれた人々に心からの「ありがとう」を捧げます。
そして、これからも感謝の気持ちを忘れずに持ち続け、残り少ない大好きな国での留学生活に打ち込みたいです。