Canpath
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"友達"

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{冬のキャンパス}

 初めての海外と留学でフランス出身の留学生に出会いました。交換留学生としてアメリカの大学に1年滞在しましたが、文化に馴染めず、最初はその学生と過ごすことが多かったのです。彼女も同じく1年留学ですが1学年飛び級している優秀な学生でした。

ある日 ヨーロッパ中世の歴史を学んでいた時、課題の量と自分の英語力の無さに絶望し、facebookで論文課題についての助けを求めました。教授と相談をしてもWriting Center(学業特に文章添削してくれる機関)に行ってもなかなか理解できなかったのです。1週間で英文エッセイ4つ、ひとつでも遅れれば成績不振で即帰国が留学の条件でした。それだけではなく、免除となるはずの100万円も返還しなければなりません。
「すぐ手伝ってあげる。今行くから待ってて」
5分も経たないうちに駆けつけて手伝ってくれました。彼女も論文の期限が迫っていて量が多かったのに。驚いていると、「そんなこと気にしなくてもいいよ」と一言。その子にはそれが当たり前なのです。フランス語訛りの英語でしたが、一生懸命教えてくれたおかげで、何とか仕上げる事ができました。
 誰かのためにいつでも全力を尽くすその子にすごく感心しました。

 2013年冬、ヨーロッパを訪れる話をすると、「うちに来てクリスマスを私の家族と過ごそう」と招待されました。ここまで尽くしてくれる友人と家族に会うのに、手ぶらで行けないと思い、日本の扇子と、フランスの前に訪れたアイルランドのお菓子を持って行きました。喜んでくれましたが、それ以上に家族のみなさんの歓迎がすごくて、もっと他に良いもの持ってくれば良かったと思いました。まず、フランス式の挨拶に戸惑いました。両ほっぺに軽くキスです。動揺していたため彼女と彼女のお母さんにキスは遠慮してしまいました。案内された部屋には身の丈ほどのクリスマスツリーとキャンドル、そしてNÖEL(クリスマス)の形をした木の置物。ツリー下に皆の靴を片方ずつ置き、贈り物を入れます。
家族の皆さんがシャンパンとワイン、伝統のチーズとフォアグラなどを用意していました。其の後でもクッキーやフルーツが出てきます。
「毎年クリスマスはこんな豪勢なの?」「いや、今年はかなりインフォーマルな方よ」
形式張ってなくてこれですか。僕はフランス語が下手でしたが皆が単語を教えてくれました。友達が英語をフランス語に訳して談話。「日本って経済強いよね」「日本の学校って男女共学?」「家族は?」など。
「君がまたフランスに来るときはいつでも歓迎するよ」と彼女と家族の言葉に
感動しました。
パリにはたった4日のみの滞在でしたが、アメリカ滞在の1年間と同じくらいの強烈な印象を残しました。
 アメリカとフランスで思い出を作ってくれたり、助けてくれた友人に感謝です。もう一度フランスを訪れるだけでなく、あの子のようになりたい、恩返ししたいし勉学も負けたくないと心の底から思うようになりました。あの子のように皆に元気を与える人を目指したい。出会った人から学びながら成長していきたいです。

 現在はフランス語を勉強しながら就職活動中。留学中の経験がこれからの糧になると信じています。
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[夜のキャンパス]

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この記事を書いた人

Naoya
現在地:日本