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1月

1.勉学の状況
 春学期の新しい授業を登録し、1月8日から授業が始まりました。

 12時間寝ないと目が覚めず早くも何コースかキャンセルしました。今月はcurrent trends in education, survival Finnish, comprehensive primary arts education: MMADD-about the arts, global migration: theories and practices, introduction to forest protection in Finlandの授業が始まりました。

 森林学の授業introduction to forest protection in Finlandについて詳しく書きたいと思います。この授業ではフィンランド北極圏の森林のダメージと生態系の関係について学んでいます。専門分野と全く関係がありません、が、私は虫に長く興味がありいつか教育機関で学んでみたいと漠然と考えていました。フィンランドで森林との関係性の中で学ぶ機会に偶然恵まれラッキーだと思っています。
 動物、虫、菌類からフィンランドの森林がどのようなダメージを受けているのかレクチャーを受け詳細な情報を得ました。前学期受講した森林学の授業と同じく専門知識を持っていないこととハチ目に属する虫が多すぎ区別がつかず全く英語名を覚えられないので来月のテストは覚悟を決めています。フィールドトリップとして、北カレリアの森林7カ所をバスで周り、ヘラジカに芽を食べられたことで枯れかけたマツやウサギが皮を剥いだアスペン、野ネズミに幹の表面を剥かれたカバノキ等、実際にダメージを受けた木の様子を見て回りました。カバノキが自然に裂ける音を聞いたり全国16カ所ある狼のテリトリーのうちの1つに入り狼の足跡を見たり切りたてのマツの匂いを嗅いだりトウヒの木を斧で切り倒し焚火にして珈琲を飲んだりしました。
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冬のヨエンスーは数ヶ月間太陽が見られないのですが、この日は久しぶりに太陽の光が一面凍り付いた湖に反射して非常に美しく感動しました。

2.生活の状況
 10月早くも寒さに泣きバス定期を買ったのですが、-27℃だった今月や自転車で往復10km通学し、なけなしのコート1枚で風邪も引かず凍傷はすぐに自然治癒したので、人間メキメキ適応できるものだと思いました。

 冬休み中ヨーロッパ旅行や帰省していた他の留学生と違い、年越しとお正月をここヨエンスーで過ごしました。私が学部1年生だった時に千葉に留学していた友人6人がアメリカ、スウェーデン、フィンランドの他の街から集まり私達のアパートに2週間ほど泊まっていました。広い家族用のアパートに住んでいて良かったです。毎食誰かがご飯を作ってくれ毎晩2本ずつ映画を観てカードやwiiをしながら酒に浸り朝やっと雑魚寝し15時から1日が始まるという酷い生活を送りました。
 大晦日は夕方に大迫力の花火を見上げ、深夜に酒片手に花火を放ちまくり雪山に転がり騒ぎました。フィンランドの法律で12月31日の18時から1月1日の6時の1年で12時間だけ花火が許可されているということです。
 新年はフィンランドの伝統的なお正月の占いから始まりました。お玉の上で錫を溶かして冷水に放り込み、できた奇妙な物体の影の形で今年1年を占うというものです。昨年私がチューターをしていたフィンランド人は、千葉大学留学前のお正月にこの占いで日本列島の形が出て日本への留学を確信したと言っていました。私のものはチェロの形をした帆を持つ帆船に見えます。
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弦楽器は仕事の成功/家族との良好な関係を、船は幸運/旅/死を意味するとのことでした。大きな1年になる予感がします。

 お正月のヨエンスーは5日間にわたり大々的なライトフェスティバルで街中がカラフルなイルミネーションと光を用いたアート作品で溢れていました。昼間太陽が出ず暗い分なおさら夜の光の美しさに心打たれました。その一環で植物園全体にもイルミネーションが施され、屋内で光に色付けされた神秘的な植物に囲まれたコンサートがあり、フォーク音楽から現代芸術ダンス、アフロブラジルの伝統音楽等色々な音楽を聴くことができました。
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 その他友人の観光でコリ国立公園に行き大雪の中登山し滑り転がり東フィンランド一高い頂上から一面雪をかぶった森と湖を見たり、バーでカラオケをしたり、夜中思いつきでアート作品巡りに街に繰り出したりしました。フィンランドのこんな田舎でまさか世界各国の友人と再会できるなんて夢にも思わなかったので、人生予測不可能で不思議でだからこそ嫌々でも生きている価値があるなと思います。

この記事を書いた人

Akari Yamasakiさんの海外ストーリー