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北京語言大学 夏季短期留学

  • 概要
     2015年7月22日~8月20日の約一か月間、北京語言大学での短期留学について。大学での専攻語である韓国語と並行して中国語の授業も履修しており、将来的には中国語でも会話ができるようになることを目指しているため、今回夏休みを利用してみっちりと中国語を勉強してみようと思い、留学を決意しました。

  • 目的
     東アジアの近現代の歴史と、政治・外交に興味があり、東アジア地域を専攻していますが、中国は小さいころに家族で旅行に行ったきり、訪れたことがなく、自分の中で中国がどういう国なのかという印象があまり確立していなかったため、より深く東アジアを理解するためにも、実際に中国で生活してみることにしました。留学中の目標は中国語のリスニング、スピーキング能力の向上とHSK4級の合格でした。

  • 学校選び
     中華圏の大学とはたくさんの提携を結んでいるので、北京以外にも上海、台湾、シンガポールなどなどいろいろな国・地域から選ぶことができます。わたしは一通りプログラムリストを見て、北京語言大学を選びました。大学で習っていたのが中国語が標準語(普通語)、簡体字だったため、標準語圏の北京が最適との判断でした。
      
    Beijing Language and Culture University (BLCU), a university directly under the National Ministry of Education, was established in 1962 under the guidance of Prime Minister Zhou Enlai. In June, 1964 it was designated as Beijing Language Institute. In June, 1996 it was then renamed as Beijing Language and Culture University.
    BLCU is known as The Mini-United Nations, it is the only university of its kind in China that offers Chinese language and culture courses to foreign students. Meanwhile, BLCU provides professional courses in various fields, such as foreign languages, Chinese language, information science, finance, and other majors to Chinese students. In addition, BLCU helps foster the growth of our academic faculty and supplies language courses designed for those who plan to study abroad. Over 50 years of development has made BLCU a multidisciplinary university that has enhanced language teaching and research. This was done with synergetic development in fields such as Chinese, foreign languages and other relevant disciplines. Since its foundation in 1962, BLCU has been an important academic base for language and cultural research and the cradle for advanced international talents in China. In 2014, we made the explicit aim and plan to build a first-class language university and to promote the development of four great academic fields.

              cr:http://english.blcu.edu.cn/col/col246/index.html
(この大学の説明もなかなかに気に入りました。)

  • 出発  関西国際空港( KIX )から北京首都空港( PEX )までは飛行機で約3時間半。航空会社は中国東方航空。往復およそ4万7千円。JALやANAなら片道で5万くらいするからまあかなり安いですね。その代りゲートは空港の一番端で基本モノレールでの移動必須ですので、早めに空港に着いておかないと余裕なし、フライトの遅延はしょっちゅう、時間帯によっては機内食が出ない等、経費削減の箇所がみえみえです。とりあえずお金を節約したければおすすめです。長距離でなければわたしは耐えられます。    
  • 到着  北京首都空港からタクシーに乗って約1時間で大学のある五道口へ。中国は初乗りの価格も安いので便利。100元で行けました。( 日本円で約2100円)五道口には大学が多いのでショッピングモール、レストラン、銀行、郵便局等々学生に必要なものはすべて揃っています。一本で市内の環状線に乗り換えられるから交通の便も悪くはないです。

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  • 学校生活
  • 授業料・寮費 北京語言大学 中国語プログラム ・授業料(4週間):3,500元, (5週 間):4,200元  ・宿泊施設 例,Student Residence Center: Single 90—160 Cost (RMB/day) DSC_1035.JPG

 プログラムには Regular Course と Intensive Course があり、Regular Course が上の授業料のプログラムです。わたしはこれに参加しました。1日4時間、週20時間、午前の授業だけです。Intensive Course は週30時間ですので、午後にも授業があり、授業料は4週間5300元。
 東京外大のプログラムリストには寮費は一人部屋90元からとしか書いてありませんでしたが、私が過ごした寮は生活環境が学内の最低水準の棟、加えてダブルルーム(二人部屋)だったので一泊45元でした。(千円しない、破格)トイレ、シャワー室、ともに共用。トイレはなかなかの確率で流れないもしくはドアの鍵が閉まらない。シャワー室はとてもじゃないけど裸足で立ち入りたい場所ではなかったので、部屋にあったゴムのつっかけを履いたままシャワーを浴びていました。最初は絶望しますが、慣れます。環境適応能力。
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  • 授業内容  初日にレベル分けテストがあって、クラスは一番簡単なAクラスから順にA+、B、B+、C ... とレベルが高くなっていきます。試験内容は試験監督の先生と1対1で話したり、指定された文章(ピンインなし)を音読したり。わたしは読んで理解はできるものの、まったく聞き取れず、試験監督の先生ともうまくコミュニケーションが取れなかったため、「低めのクラスに入ってリスニング力を鍛えるのがいいんじゃないかしら」と言われました。最初の3日間は自由にクラス替えができるので(但し上がるのも下がるのも1レベルずつ)、まずはA+に行くことに。しかしいざ授業が始まってみると少し簡単すぎたため、結果的にBに上がりました。ここの先生が中国語を外国人に教えるエキスパートなのが私にもよくわかる、とても理解しやすい授業をなさる方で、この先生には最終日に手紙とチョコレートをプレゼントしました。中国留学中の恩師です。この先生は英語もできるので、中国語だけでは難しくなってしまう説明は英語で訳してくれますし、それ以外はなるべく簡単な単語で、中国語オンリーで話すようにしてくださっていたので、中国語のリスニング力が日に日に増していくのを本当に実感できました。何かを学ぶときは良き先生に出会うことがまず第一。  1限と2限は基本的に連動していて、教科書の本文、進出語句を一緒に音読、新しい文法を少しずつ覚えていく、という内容でした。1限は毎日漢字の書き取りとワークブックの練習問題を解く宿題が出て、小学生に戻った気分でとても楽しかったです。(漢字の書き取りは書き間違いがなければ最高評価のA+がもらえるので、日本人はハンデばりばり)教科書は10課分あって、4週でちょうど教科書1冊分を終えました。  最終日には修了テスト。筆記試験(範囲は教科書全て)と口頭試験(ペアワーク)の2種類。一応両方とも9割弱、取れました。(よかった)終わったらあとは映画を見たり、中国語の歌を歌ったり、のんびり過ごしました。もはや参加者ほとんどいなかったけど。翌日修了パーティが学内の宴会場で行われ、夏季の留学生全員と先生方が集まり、クラスごとにわかれて一緒に食事をして、プログラムは終了しました。    
  • まとめ  「外国に1か月もいればある程度話せるようになるだろう。」と思っていたわたしですが、それくらい伸びるにはベースになる言語能力がある程度必要だということを知りました。語彙力もあって、学習期間も長く、ある程度耳を鍛えた状況で行けば伸びるのであって、わたしの中国語のレベルでは「いかに自分が出来ないかをひたすら実感しつづける1か月」になります。空港を出てからタクシーに乗り、ホテルに着き、学校に向かうまでにそれぞれ中国の方の接する機会がありましたが、その1割も理解できないまま、それまでの旅行の経験と英語だけを頼って過ごしたのはなかなか忘れられない経験です。言葉が通じないってこんなに怖いのかと実感しました。  今回の留学でとりあえず食堂で食べたいものを注文したり、「〇〇はどこで買えますか?」と尋ねたり、中国で生活するにあたって必要な最低限の会話能力を身に着けました。それでもまだ、「質問はできるけど、その返事を理解できない」状態は改善されなかったので、まだまだ道のりは長いです。学校の私の大好きな先生はわたしが中国語ができないのをわかってくれているため、つたない文でも意味を汲んでくれるますし、答えは簡単な単語とたまに英語、あとは図示してくれたりして教えてくれるので、十分にコミュニケーションが取れますが、町に出てそれを求めることはできません。反省点はいっぱいあるけど、それでもやっぱり「これいくらですか?」とか「〇〇ください」っていうのが携帯の翻訳アプリなしにさらっと口から出てくるようになったときは感動したし、値段を口頭で言われてすっと数字が頭に浮かんだときはとっても嬉しかったのもはっきり覚えています。覚えた言葉が通じたときこそ語学の醍醐味。この感覚を知ってしまうともう辞められません。また来たいと思える場所でした。これからももっとよく勉強して、次の HSK に備えたいです。

この記事を書いた人

ellen.t
現在地:日本
東京外国語大学 言語文化学部 言語文化学科 東アジア地域専攻・朝鮮語科 国立行政法人 日韓大学生討論会 北京語言大学 短期留学 (2015/7/22 ~ 8/20) スタディツアー「フランスの移民社会について学ぶ」(2016/2/9 ~ 2/22) 北京語言大学 短期留学 (2016/7/19 ~ 8/18)

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