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ワークウェア Outfit for work

”ワークウェア”といえば真っ先に思い浮かぶのはなんでしょう?

デニムや欧州の農園労働者をイメージした綿ジャケット
日本の職人をイメージしたなら鳶職や土方の方々が着ているボンタンなどの作業着ですね。

前者は日本のファッションスタイルとしても、セレクトショップなどで展開され認知されているかと思います。後者は、日本人なら外見で職業がわかる服装ですし、安くて美味しい定食屋や牛丼などガッツリ食欲旺盛でエネルギッシュなイメージです。

Australiaに滞在したことがる方ならご存知かもしれませんが、ワークウェアは上記のようなものではありません。

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上記の写真をみてどう感じるでしょうか
これらは現地で多くの人が着ていることもあり、あらゆるショップで販売されています。
日本の作業着に比べて色彩から鮮やかであり、メガネをかけてなくても遠くから視認できるほど斬新です。

服装に対する自由(無駄に囚われない)な国の代表的なユニフォームだと感じさせます。日本にいれば、冠婚葬祭だけでなく季節・時間・仕事などの因子によって、どれだけ無頓着な方でも周りの人々から同化を求められます。民族的特性としてひとつの枠組みに収まることに関しては、秀でた能力があるのでしょう。そのため態度や行動だけでなくイレギュラーな服装に関して、意外と受容されにくい社会です。

それに比べれば、Australiaは多民族であり多様性あるため、日本的な部分やそうでない部分が混合し、どちらにいても活きることができる国ですね。服装に関しては僕自身も日本社会での【こだわり】がありましたし、全てを否定することができません。やはり値が高めでも長く使えてスタイルが綺麗なもので機能性の高いものと流行に関係なくいいと思ったものを求めていたなあと思います。

ただ【こだわり】は徐々に移ろいでいき、Australiaに来る際に大半の服を手離しました。
思い出に残るものや経年劣化があり味のある作品は手元においていました。おかげで帰国後、残しておいた服と今のモノで困らず生きているような気がします。

帰国後も変わらずユニフォームや冠婚葬祭などドレスコードがある場所には、周囲の雰囲気やバランスが崩れると大変ですので細かな部分を整え、それなりのコーディネイトをします。ただ、普段はユニクロなど求めやすく機能的な商品が改めて素晴らしいと感じ、周囲のブランド気質に同化されなくなりました。【こだわり】の中の不純な因子が取り除かれて、自分の考えがマイルドになったような感覚で今は旅に出てよかったなと思いますね。

話題を元に戻しますが、Australiaでもファッショナブルだなと感じることは多いですが、日本のように皆似たり寄ったりな服装でなく幅が広いです。そういうこともありユニフォームもファッション性でなく合理的な形状です。ただ、どんな服装であれ彼らの堂々としている姿勢を見ると自然とかっこ良くみえるなと思います。町中をさっそうと歩くデニム+Tシャツスタイルの方々を見て、あそこまでかっこよくみえるのかと思うことはしばしあります。

現地の看護師の場合も合理的です。
海外医療ドラマなど観ている方はご存知かと思いますが、ユニフォームは、スクラブ上下もしくはスクラブ+カーゴパンツのようなスタイルです。彼らは、そのユニフォームを個人所有であり、着の身着のまま通勤しています。

http://healthcareuniformsaustralia.com.au/uniform-c...

【白衣の天使】という言葉がありますが彼らの場合、白衣であることは珍しいです。彼らのスタイルは、看護師として心意気のみさせあれば大丈夫といった感じでしょうし、患者へ安心して看護を提供できるならばそれが仕事の本質であろうと考えているような印象ですね。なんでも外見から入らない国のように感じますね。

なので、鮮やかな作業着もかなり合理的で汗は乾きやすい通気性が高く、視認性の高い配色かつパンツも頑丈で燃えにくそうです。ファームで働く前から一着購入しましたが、ほぼそれを履いていたなと思います。機能的でたとえ多少分厚くても乾燥地帯のAustraliaでは速乾ですし全くへこたれないの便利でした。当初は違和感がありましたが、次第に自分自身がAustraliaに馴染んでくる頃には、クールにみえてきました。旨にJackarooとネームが刺繍されているものなど、あらゆるメーカーが製造・販売しているようで、それを着ている仲間に刺繍へのこだわりがあるのかと思いました。彼らにこだわりが無かったことは云うまでもありません・・・・笑

ワークウェア(例)

日本でたまたまアウトドアショップに行った際に出逢い、価格に驚き、現地で購入すれば安いだろうと思い狙っていたもの、それはBLUNDSTONE(タスマニア発祥)です。もともとサイドゴアブーツは作業用として出回っており、Australiaではあらゆるメーカーが作成しています。多少の雨では負けない防水性と軽量で耐久性の高い商品です。スチールがトゥの部分で埋め込まれたセーフティブーツもモデル展開しており工事現場など足を守るにも最適作業靴です。

仕事終わり

ということもあり、日本ではセレクトショップで展開するような商品でしたが、現地にいけば作業服屋に種類が豊富に置いてあり、予想通り低価格で陳列されていました。結局ここで購入した一足で約10000kmの旅に出て一緒に思い出を作った相棒となりました。本革ブーツというだけあり日本食レストランでも毎日、油や炭、水場で濡れてもダメージなく、むしろ風合いが滲み出てくるようで日々履き心地がよくなる作品でした。多様性のある国で生まれた商品だけあり、僕にとってはどの靴よりも受け入れやすいものとなっていますね。
帰国後も便利なのでこればっかりですね。Australiaは電化製品や服など輸入品が多くは日本に比べて高い傾向がありますが、国内メーカー製品であれば比較的リーズナブルです。(現に経済にくらべて需要のあるサーフ関係やアウトドアグッズ、国産の肉・水やワインは安い傾向にありました。)この傾向に影響のある関税は、毎年のように自由貿易協定を結んだりと変化があることなので今後どうなるのかなんとも言えないです。

ただ、多様性を受け入れている姿は変わらないのではないでしょうか

この記事を書いた人

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Kenichi Okumura
現在地:日本
京都のとある大学で看護を学び 救急看護師として日々従事していた。 その後は、世界観を変えるためにAustraliaに旅立ち 現在、日本から再度自分の夢である世界へ目を向け 視野を広げて活動できるように交流をつづける。 「何にもとらわれないひらかれた場所で空をみること」を目指して。

Kenichi Okumuraさんの海外ストーリー