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グループワークを通じて考えたこと(2)

結局2パートになってしまいました。

色々思うことはありましたが、大きく2点所感を述べたいと思います。まずはグループワークの姿勢について。多分日本人は心配性で計画をきっちり立てたがる国民性なんだろうなと思いました。他のみんながケロッとしている中、一人だけ心配を募らせていたようです。実際プレゼンは上手にできましたし、結果だけ見ればかけた時間に対しては完成度の高いものであったと思います。合理的といえば合理的ですが、精神衛生を考えるとあまりよろしくない。留学から帰国した大学の先輩が外国人とのグループワークについてのお話をされていましたが、それを実体験できました。日本人の感覚で準備していると、どうしても周りの学生と歩調が合わないものだということがよーく分かりました。

また2点目は、学生のプレゼンのレベルです。内容はともかく、プレゼンそれ自体のスキルについては考えていたほど実力差がないなと感じました。筆者は英語でのプレゼンを日本で相当数していました。そこでは内容も含め実に厳しい指導をされました。アイコンタクトやジェスチャー、姿勢といった基本的なところから、パワーポイントの見せ方や表やグラフの説明方法まで多岐にわたります。特に教えてくださっていた教授が口を酸っぱくして言っていたことが、練習回数です。最低7回はやれとおっしゃっていたのが印象に残っています。筆者は日本語のプレゼンの場合は5回以上、英語のプレゼンの場合は10回以上練習して臨むようにしています。実際10回もやるとかなり流暢さが改善します。内容もかなり頭に入るので、一応手にはカンペを持っておくものの、基本的には聴衆の方を向きながら発表できます。今回もそれに則って準備をしていったのですが、他の学生は全体的にプレゼンが上手ではないなと感じました。まあ偉そうなこと言えるほど筆者も上手くないんですが、ちょっと練習不足が見え隠れするなあとは思いました。確かに英語は流暢なんですが、紙を見っ放しであったりアイコンタクトが取れていなかったり。

以上2点考えたのですが、よくよく振り返るとこれらは第一言語と第二言語の差ではないかと思いました。英語が第二言語である私たちは、英語のプレゼンなんか正直したくない。少なくとも筆者はできる限り避けたい。でもしなくてはならない場面では、きっちり準備をすることによって失敗を防ごうとする。しかし彼らにとって英語は第一言語。確かに危機感や気合の入れ方に私たちと温度差があって当たり前だ。なるほど彼らは私たちが日本語のプレゼンをするような感覚でワークをしていたのか。個人的には非常に合点がいきました。まあ日本語だと多くの学生は軽い準備で臨むよね。日本でもそうだ。

というわけで、筆者の中にあった英語プレゼンとグループワークの常識というものは、「母語ではない英語という言語を用いる」という但し書きのもとで成り立っていたんだなあと気付きました。この気付きは日本じゃそう得られないと思います。留学に来て自分の常識が色々な場面で揺るがされますが、常識だと思っていたことにはそれぞれ背景があったんだと最近気付き始めました。


以上山も落ちもないグループワークの感想でした。最近日記と化していますね。
ボスキャリの記事はこれから参加される方に有益なものにできればと思います。

この記事を書いた人

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Ryo Ichikawa
現在地:日本
東京都の片田舎出身 早稲田大学先進理工学部→創価大学経済学部 University of Massachusetts, Boston 統計学・計量経済学 ダーツ トビタテ!留学Japan3期生 交換留学

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